フランスとフランス語あれこれ(英語もちょっぴり)

フランス語、フランスの文化、ニュースなど、また日本での旅行の記録、フランスなどに在住のフランス人メル友からの便りなどを紹介していきます。 今後、フランス語の細かい説明などの記事を増やしていく予定

カテゴリ: 中級文法

モノ(無生物)を主語にした文、つづきですにほんブログ村 外国語ブログ フランス語へ
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前回のシャルル君のお便り


次のような文(少し短くしてあります)がありましたね

 Revenir en Asie m'a rapplé des souvenirs de mon stage.
  アジアにまた来るということはスタ―ジュの思い出を呼び起こしました。

(→ アジアにまた来る-来たので、スタージュのことを思い出した)



 このような文は、まえに 「~ということ」
  le fait de...  をつける場合もあります

  Le fait de revenir en Asie m'a rapplé des souvenirs de mon stage.


もの、を主語にした文は日本語ではあまりありませんが
よりフランス語らしい文となります



もっとかんたんな文をみましょう

1 faire 
     ここでは、faire は 作る、でなく 
  ~させる     使役の意味ですね
 

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  笑えますかね?


Ça m'a fait rire.  (今回のタイトルの文)

これは私を笑わせた → 笑っちゃった(笑った)

こちらの方が笑えるかしら?

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Peur de mourir seul?
一人で死ぬのがこわいですか?  

(文の前に Avez vous をつけるとわかりやすい)

Devenz chauffeur d'autobus!
バスの運転手になりなさい!

   (ブラックですね・・・)


Il m'a fait rire. 

彼は私を笑わせた  → 彼の言うことが可笑しくて笑った




2  permettre   ~を可能にする
  少し文章的になります

  

Cela me permet de mieux comprendre vos situations.

 それはあなたの状況をよりよく理解するのを可能にします
 → それで、あなたの状況をより理解できます

Cela me permet d'avoir un jugement plus clair.

 それはもっとはっきりした判断をするのを可能にします
 → それでもっとはっきりした判断が下せます


 こんな感じです。

 作文をするときに、Je comprends mieux...  という言い方だけで
 なく、変化をつけると良いでしょう

 たとえば、「お天気が悪く、出かけられなかった」
  Je ne pouvais par sortir parce qu'il a fait mauvais.

      これを permettre  を使った文にしたら
  どうなるでしょう?


  (答えは次回に)


  


 参考にして下さい

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急に難しい?
文法の話になります

これは、いつも質問を下さる方からご質問をいただいて
コメント欄だけでは文字も小さくわかりづらいので
別記事に書いてみます

さて、ご質問は

辞書に載っているという文

Elle a interdit que nous y allions seuls.
  彼女はわたしたちだけでそこへ行くことを許さなかった。

  ここで、allions は 接続法か、半過去か、見分けが
  つかない、というようなことでした。

 1 interdire que のあとは接続法となりますので
  一種の語法というか、決まっているものです
  ですので、接続法となります


そこで、次のご質問、この場合
主節が現在形ではどうなるか?

2 その場合もque 以下は変わりません。同じ形(接続法
 現在形)です

 → Elle interdit que nous y allions seuls.

 
===================

で、ここでは2つの問題があります

1  接続法

2 時制の一致

この2つについて全然聞いたことがない、という場合
ここでいちから説明するのはスペースにも限りが
ありますので、あわせて文法書などをご覧下さい


1 接続法  だいたい教科書の最後に出てきて
  英語にはないものです
(英語の仮定法は同じものがあり、フランス語では 条件法 といいます)

 ざっくり説明すると、接続法の活用がべつにある
 普通は que のあとに出て、主語+動詞 となり
 この動詞が変わった活用をします
 (はじめに学習する動詞の活用は、直説法 といいます)

 上の例 allions は aller の接続法で、
 nous, vous では一般的に
 活用形が 半過去と同じになります(ただし不規則なものあり)
  ( 例 venir - que nous venions  規則的
      savoir - que nous sachions  不規則
 その他の je, tu, il , ils は  ils の 直接法の活用のアタマ=語幹を使います)  
活用は辞書の後、簡略化されていない文法のテキストには後ろに載っています



   接続法が使われるのは、一般的には
 いくつかの動詞 interdire que , craindre que, 
    語法    avoir peur que, Il faut que

    前置詞と共に  avant que, bien que

 また、意味的には(少し重複しますが)  
 動詞の内容が、感情(喜び、疑い、怒り、禁止、否定など)を
   あわらす場合、que のあとに現れる

      まずはこれらの場合を覚える、慣れるのが良いです


2 時制の一致

  これは英語にもあります (フランス語の場合
  主節が過去になるとより厳しくこの規則が適用されます)

 例
   Nous disons;<Nous y allons seuls. >
 間接話法にすると
   Nous disons que nous y allons seuls.
         (少しヘンな文ですが、まあ言い張るときとか
     使いますかね)

 次に主節が過去
   Nous avons dit; < Nous y allons seuls. >
    間接話法になると時制の一致が起こり
   Nous avons dit que nous y allions seuls.
     わたしたちはそこに自分たちだけで行くと言った
    このように、現在形は時制の一致で、半過去になります




では、どうして上の接続法の文では一致がおこらないのでしょう?

実は、接続法の半過去は存在します
しかし、現代フランス語では、耳慣れないものとして
もうほとんど使われず、現在形で代用します

aller の接続法半過去は (わたしも読んでいる時はわかりますが
 書くことはほとんどないので、辞書で調べる)

  nous allassions    となります (使いません)

  nous の形はあまり出て来ませんが、古典的な小説では
  il の時にあり得ます(地の文は単純過去)


  いいでしょうか、接続法半過去は日常的には使いませんので
  接続法現在で代用します




======================

それでは接続法は現在形しか用いられないのでしょうか?

いえ、 接続法過去は使います

 これは、他の複合過去と同様、
  être   または avoir  の接続法現在+過去分詞

 Ma mère est contente que je travaille bien.
     母はわたしがよく勉強するので満足している
        ここではtravaille は接続法現在です―同じ形
   Ma mère est contente que j'aie bien travaillé.
  母はわたしがよく勉強したので満足している。

    aie  のところが、avoir の接続法現在です
  
(bien) +過去分詞が続いています




 ここでは多くの要素を説明していますので、よくわからない
 ここはヘンでは?というところがあれば
 遠慮なくさらにご質問下さい


  
接続法はまだほかにも微妙な場合があったり、
  日常的には子供にも使ったりしますが、それはまた
  別の機会に

IMG_5469

  これは、フランス人の中学生向けの文法のテキスト、BLED
 動詞の活用のつづりを練習するものです
 接続法半過去の例、まず半過去、真ん中が現在形、下が半過去、最後に現在では
 現在形で代用される、と記述されています。参考まで

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ちなみに、前の記事で、ノーベル賞のL'évenement について
かきましたが、この小説は地の文は複合過去です。これを
最初にしたのは、カミュの「異邦人」と言われます
接続法半過去はでてこないはずです



以前ご紹介した、ミシェル・ウエルベックの小説は
単純過去で地の文を書いています。より物語の世界という
感じが出ています 
 接続法半過去が出てきます
 

  



 

 
 
  
 

 
                 
  


  

関係代名詞が後にくる場合の des, les
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前項で書きましたが、埋もれている気配あり、なので
別記事とします

あるいは今では、教科書のあちこちに載っている?
そんなことはないと思いますが・・・


 A J'ai mangé des pommes que tu m'as données.  

 B J’ai mangé les pommes que tu m'as données.

   
一般的には、後に来る関係代名詞で「限定されている」ので、
Bの文しか存在しない、という感じもあるとおもいますが・・・



この違いはなんでしょう?


  A は、あなたがくれたリンゴの一部を食べた(まだ残っている)

  Bは、あなたがくれたリンゴを全部食べた。(もうない)

  となります。

  つまり、des は数えられるものの一部(some ) を示し、

  les はそのすべてを示す、ことになります
  フランス人はこれを聴いて瞬時に区別している




   また、文法的に mangées  の語尾、   es がなんだろう?
  と思った方も、いるかもしれません、ここは
  avoir なので、一般的には一致はないのですが
  このように、直接目的語、
  pommes  が過去分詞の前にくると、性、数、一致します
  (m’ーme は間接目的語で、この一致には関係ありません)

  さらに、数えられない名詞の一部は、du , de la
        (まさに、部分冠詞 )
  その全体(総称)は、le, la とそれぞれなります

   J'aime le café.
        Je bois du café.

        J'aime la confiture de framboise.
        Je mets de la confiture.

  (この項は、中級文法、としておきます)
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ご存知の方はもうご存知と思います
フランスで人気の現代作家
ミシェル・ウエルベック

なしにろゴンクール賞(日本の芥川賞と直木賞をあわせたような、つまり
最高といっていい文学賞)も受賞しており日本語訳も多数

冬ごろに、France2で、彼の新作が出た、と平積みになっている
映像を流していました
はあ、そうなの? それにアメリカでも売れていて
トランプも喜びそうな内容・・・とか

それは何だ?!とおそまきながら一冊買ってみました
(日本のアマゾンでも原書を購入できます)

まずは Soumission 「服従」
ある大学の先生が、うだつのあがらない日々を過ごし
政治情勢(実名も出てくる)、イスラム教の政治団体、教え子とのセックス
などが交互にでてきます

おりしも次回の大統領選2022年を舞台とする近未来小説
(現在の大統領はマクロンでなく前大統領のオランドになっています。
2017年の大統領選挙以前に書かれた)
極右のル・ペンを排除するため、なんと社会党からはじまって右派も
ムスリム同胞団のような、イスラム教の党に協力して
フランスがイスラム共和国になってしまう!という内容

そしてこの小説が、なんとCharlie Hébdo のテロの当日に発売
フランスの状況を予見したとして話題に!


あちこちで内乱のうわさ、混乱をさけて主人公はパリを離れ・・・
この辺の不思議な空気はよく描かれていると思いました

主人公もイスラム共和国となった、大学で教鞭をとることを
受け入れる、服従する、という結末
(文庫本の表紙、左ですが、エッフェル塔の先端が、イスラムを象徴する
三日月になっています)

しかし、女性蔑視、なにしろ最後は従属することを良しとする
(アッラーの神に)内容ですから、人の良識を逆なでするところ多々あり

ただ、宗教について、なるほど、と思ったところもありました
すなわち、カトリックの信者などがイスラムに改宗することは難しいが
無宗教、無神論者などがあるとき信仰をもち、イスラムになるほうが
あり得る。たしかに。



で、もう一冊読んでみようかな、と

それで今読んでいるのが
La carte et le territoire
「地図と領土」

こちらは長編。あるアーチスト、初めは写真家ですが
画家に転向した人物が主人公
読みやすく、Soumissionのように腹立つ?ところはありません
ゴンクール賞受賞作

だいたい、作者によると(両作に共通していますが)
ヨーロッパ、フランスはもう衰退しており、中国、ロシアが台頭している
夢も希望もない・・・というのが基調
(こういった小説を日本でだしたらどうでしょう?もう日本はダメで、中国が
最先端である・・・。反日、といわれかねませんね。この辺り、フランスらしい)

=================

少しフランス語を引用しましょう。わかりやすい文です。(会話ということもあり)

この小説の主人公は画家として成功をおさめるのですが
なんと作者のウエルベックに個展の解説文を頼むことにします
それを父親と話す場面(お父さんはもう引退してホームに入っている)

父親の言葉
''Il y a une petite bibliothèque à la maison de retraite; 
ホームには小さな図書館がある
j'ai lu deux de ses romans. 
彼の小説を2冊読んだよ。
C'est un bon auteur, il me semble.  
いい作家じゃないか。
C'est agréable à lire, et il a une vision assez juste de la société. 
面白いし、今の社会についてなかなか正しい視点を持っているね。
 Il t'a répondu? "
彼は返事してきたかね?

という具合(自画自賛?)


そして実際、アイルランドの草ぼうぼうの家に住んでいるという作家に会いにいき
本人登場!

主人公のJed に対してわりと親切に対応する作家におどろいて
もっと気難しい人だと思っていたJed はこう言います

Vous avez la réputation d'être très dépressif.  
あなたはとても落ち込んでいる人という評判です。
Je croyais par exemple que vous buviez beaucoup plus.
たとえばもっと大酒のみだと思っていました。

すると、ウエルベックはこう答える

Vous savez, ce sont les journalistes qui m'ont fait la réputation d'être ivrogne;
あのね、わたしが酔いどれという評判を作ったのは、記者たちだよ・・・
c'était uniquement pour parvenir à les supporter.
飲んだのはたんに彼らに耐えられるようにするためさ。

ユーモアというか皮肉というか・・・
まだこの辺までしか読んでいませんが 

作者自身が本人として登場するなど、発想がすごい

また、信じられない比較とかあちこちに見られます
たとえば、
今の若いもんは、キリストの生涯は知らないが、
スパイダーマンの生活には詳しい・・・」

YouTube に簡単な紹介の番組が載っています
(字幕つき!)
https://www.youtube.com/watch?v=Vf7jZyER3jo

スーパースター、ウエルベックという内容

たんに作家の範囲を超えて、社会学的な考察、直観を持っている
Serotonin セロトニン は ジレ・ジョーヌの運動を想わせる
さらに直観的に売れる、というかマーケティングの出来る人
一方、un romantique dépressif =  ロマン派的な悩める人 の範疇に入っていて
ラマルチーヌのような系列であり、その意味で伝統的、であるとしています

このあとに、2年前のテレビ番組に出演したものがあります(自動的に変わります)
ま、一度ごらんになってもよいかも・・・

気になる作家です!

===============================

6月22日追記
数日前に読了。第3章はミステリー仕立てになっていて(刑事もの)一気に
読みました。しかし、目が死んで、エピローグはあとでゆっくり読みました。
人の気分をさかなでするような所もやはりありますが
現代社会の問題を多岐にわたって描いていると思います
興味のある方はぜひ!


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追加編集の部分がなんどしても消えてしまいます・・・。
きょうでかけるので、とりあえずここにブログ村のリンクをはりますね。l
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さて
娘から電話がありました。

英語についてです。仕事上、また英語を使うようになったのか
話す機会があったとか
その際、接続詞、文と文をつなく言葉、がうまくみつからなかった
フランス語ではどうだろう、英語はどんな風?といわれた

はじめはピンとこなかったこの問題ですが
話すうちに、以前教えていた大学の懇親会で、大御所の先生が

「この学校の学生はある程度文章は書けるが、文と文をつなげるのがまだまだ・・・」

などとご意見であったのを思い出しました

ふむ、これは日本人の弱点であるらしい

結論から言うと、日本語においては、文と文を繋ぐ言葉はそれほど
重要ではない、なくても意味は通じるし問題ない、
しかしフランス語では、それではメリハリがつかない(一応メリハリといっておく)
からと思われる

例文を作ってルネさんに相談
まずは、時間の推移を表す場合   カンタンです
(Aをして、Bをして、それからCをした(が起きた)・・・という文)


わたしの作った例文

Hier, je suis allée à Shibuya.  昨日(わたしは)渋谷に行った。

D'abord, je suis allée à Bic Camera pour acheter des disques bleu ray qui enregistrent,
まずビックカメラに行き、録画用のブルーレイディスクを買いに行った、

car je n'en avais plus.  
というのも、もう(わたしにはそれが)なかったので。

Ensuite, je suis passée chez Zara mais je n'ai trouvé rien qui me plaisait. 
それから、ザラに行ったが、何も気に入るものがなかった。

Finalement, j'avais faim et j'ai mangé une pizza dans un restaurant italien.
そのうち(結局)(わたしは)お腹がすいてイタリアン・レストランでピツアを食べた。

(文字が変わってしまいましたが…すみません)

ところで 下線を引いた語は、文と文の関係、つながりを表します
    これらは 時、時の推移を表す副詞です



ここではまず副詞を取り上げましたが、これについては
Ici, tu emploies des adverbes de temps qui modifient le verbe en donnant des précisions :
ここではあなたは時間の副詞を使っていて、それは動詞の意味を変化させて詳細な事実を伝えている
Quand ? Hier... Au début ou en milieu de journée ?
いつ? 昨日・・・一日の初めか真ん中あたりか
D'abord... Ensuite, finalement.
まず、 それから、最後に(結局)
Sans ces adverbes, ta phrase aurait un sens. Mais elle serait très imprécise.
これらの副詞がなければ、あなたの文は意味はあっても
とてもあやふやとなってしまうだろう。

たしかに・・・どれも重要です
実際は、「そして」→ et  で書いてしまったりでは?
=========================================
この文を作ったとき、最後の Finalement  は少しくどいかな、と思いましたので
それをルネさんに聞いたら、ぜんぜんそうではなかった・・・

Pour ton "Finalement", c'est un adverbe. Il est indispensable.
あなたの(書いた)Finalement は副詞です。それは不可欠である。

Si tu l’enlevais, on aurait l'impression que Zara est un restaurant,
もしそれを取り去れば、ザラがレストランであるかのような印象になるでしょう。(条件法で仮定を示している、ザラが服を売ってるのは彼も知っている)aurait - avoir

où que c'est une partie de ses activités.
あるいはそれが、事業の一部であるかのような

Je veux dire par là, que ce Zara vendrait de la nourriture (par exemple),
それでわたしが言いたいのは、このZARAは(例えば)食品を売っているかのようで
vendrait- vendre

et qu'il ferait également restaurant.
また、レストランもやっているかのような印象になるでしょう。
ferait - faire

Le sens de ta phrase serait donc : Je suis allée chez Zara
なので、あなたの文の意味は、「ザラに行った、
serait- être

pour chercher de la viande, des légumes)
肉や野菜を買いに)

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