「5月革命」が背景などに出てくる映画は3作あります
1 まず最初に、イタリアの巨匠、ベルナルド・ベルトルッチ監督の
ドリーマー The Dreamers (2003年)
予告編です
これは以前、テレビでみて、録画もあるのですが、細部は忘れてしまった・・・
3人の男女が1か月、アパルトマンで暮らし
外にでると、そこは5月のパリ・・・
2 つぎは
5月の出来事当時、前の記事にかきましたゴダール監督が
たいへん感心したという、Philippe Garrel フィリップ・ギャレル監督の作品
Les Amants réguliers 「恋人たちの失われた革命」 2005年
ここは、ダンスの場面だけのようです・・・
息子のルイ・ギャレル(主演)が女性と話す場面
この監督についてはよく知らず、streaming で全編見られるところがあるようなので
見たらまたかきますね
あらすじは
En 1969, un groupe de jeunes gens s'adonne à l'opium après avoir vécu les événements de 1968. Un amour fou naît au sein de ce groupe entre une jeune fille et un jeune homme de 20 ans qui s'étaient aperçus pendant l'insurrection.
1969年、68年の出来事を体験した若者たちが、アヘンに溺れる。
その中で、ある女性と20歳の男性の間に激しい愛が生まれる、彼らは
蜂起の間にお互いを見かけていた。
3 そして!ゴダール監督と、2人目の妻、アンヌ・ヴィアゼムスキー
を主人公とした、2017年、カンヌ出品の作品
Le Redoutable 英語のタイトルは、Godard My Love
そして、日本語のタイトルはなんと
「グッバイ・ゴダール」
この夏公開
その前に、ゴダール監督の有名作品、いろいろありますが、
ここでは私がほとんど一番好きな
Pierrot le Fou (「気狂いピエロ」 の予告編
久しぶりに見たら、色彩すごい!
最後のところは出てこないですね・・・
ランボーの詩がでてくるのですが
それから、Mai68を予告したともいわれる
La Chinoise 「中国女」 1967年 予告編
マオ・マオ・・・と歌っていますが、そのころ心酔者もすくなくなかった
毛沢東 のことで、毛 をフランスでは、マオと読むため
(というか、中国語は、マオ の感じで、日本では今でもそうですが、漢字読みにするから)
ここででてくる赤毛の女性が、アンヌさんで、すでに他の映画にも出ていますが
このあと、ゴダール監督と結婚します。(当時19才)

アンヌさんは、3年で別れてしまいますが、その後40歳ごろから
小説家に転身(祖父が、なんと文豪のFrançois Mauriac フランソワ・モーリアック) 自伝的なものが多く、自身とゴダールの生活を描写
もちろん、小説ですが
Une Année studieuse 「彼女のひたむきな12か月」訳あり、邦題
には、撮影の模様もでてきます。映画は、アパルトマンを借りて、どちみち
内装をしなくてはならず、それではと、映画に使うために壁を真っ白に塗り
また、スローガンを書いた、などなど
それから、前の記事にも書きましたが68年当時にゴダールが撮影したのは
Rolling Stonesの Sympathy for the Devils 「悪魔を憐れむ歌」収録の模様を描いた
One plus One
( 文字通りには、1+1 という意味、いつだったか渋谷でこれは見ました)
予告編はこちら
最後のクレーンに旗がひらめいているところ
実は海岸で、Sous les pavés, la plage (敷石の下に砂浜がある)
という Mai68の有名なスローガンがでてきます
(これ、プログラムもっていたのですが、今いづこ・・・)
で、お待たせしました 笑
Un an apres を原作とした
グッバイ・ゴダール予告編、これは日本のあります(公式サイト)
原題は Le Redoutable 恐ろしい人、またもの、の意味ですが
どうもゴダールのことでなく、 Un an après (一年後)の本の中で
Ainsi va la vie, dans le Redoutable というのが二人の標語みたいになっていて
それは、フランス初の原子力潜水艦の名前、これをラジオ放送したときの言葉の
ようです・・・
ここでは、ゴダールはどちらかというとバカにされてるみたい
原作も映画も、雰囲気として
cocasse
滑稽な、といわれているようです
drôle よりも可笑しく ridicule バカバカしい、ほどではない
ゴダールを演じているのが、なんと、上の Philippe Garrelの息子、
Louis Garrel なのも何かの因縁か
監督は、L'artiste で、アカデミー外国映画賞を受賞した
ミシェル・アザナヴィウスです
二人は新婚のアパルトマンをカルチエ・ラタンの、Rue St-Jaques に買いましたので
学生たちの衝突をまさに目の当たりにしました
(もちろん、本にもいろいろ描かれています)
どんな映画になってることやら・・・?
でも、見に行こうかと思っています
で、この頃読んだ、アンヌさんの本

左の表紙はもちろんアンヌさん、右は映画のポスターがそのまま使われています
一冊目のほうは、可笑しくて何度も笑いました
Anne Wiazemsky は、作年、70歳で亡くなったそうです
病を押して、試写会には行けたとか
2012年、2015年に出版されているので、人生終わりに近づいたと
物語にしたのかもしれないですね
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追加
本日、学生さんたちと授業で見た、こちらのフランス語版
英語字幕付きの予告編のほうが
街頭の様子がたくさんでてくるようなのでこちらもアップします
ぜひごらん下さい
(日本の予告編は若い女性をターゲットにしている? かなり雰囲気、上のとは
違いますね・・・)
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