フランスとフランス語あれこれ(英語もちょっぴり)

フランス語、フランスの文化、ニュースなど、また日本での旅行の記録、フランスなどに在住のフランス人メル友からの便りなどを紹介していきます。 今後、フランス語の細かい説明などの記事を増やしていく予定

2022年10月

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4,5日前にフランスから届きました
(紀伊国屋に行けばあると思いますが、また電車にのるとか
夫と交渉するのが面倒。紀伊国屋オンラインにはなかった)


そのまえに、訳のでている

「シンプルな情熱」

アマゾンだったかで注文

うすい!

しかも文字も大きく、解説がたくさん・・・
とまどっているうちに
Amazon から L'évenement が届いて
そちらを先に読みました

これもなかなか薄いです 笑

トップの写真ですが、本をぐちゃぐちゃにして
読む悪い癖があるので、表紙がそっていて・・・

大きめの活字で130ぺージ(目には優しい 笑)
大作を書かなくてもノーベル賞はもらえるんだ
(ボブ・ディランの例もありますが)


ま、とにかく読んでみることに

現在の描写、当時の出来事が
短い考察と共に、混在して語られています

でも、昔のヌーヴォーロマンのように
読みづらいとか、そういうことはありません
(  )がついていたりする


まず初めは、クリニックで検査の結果を
待っている。みな沈黙、エイズの検査なのです・・・

それから学生時代、1963年のこと
主人公は Rouen で大学生活を送っている
そこで妊娠が発覚

あとはなんとか中絶を考えます
当時、中絶は違法、手を貸した医者も罰せられる
そういう世の中

Si l'avortement est interdit et criminalisé au moins depuis l'édit de 1556, l'interdiction applicable en 1975 est issue de l'article 317 du code pénal. Il punit de peine de prison et d'amende le fait de subir, de pratiquer ou d'aider un avortement.

太字のところを訳しますと


この法律は、妊娠中絶(l'avortement) を受ける、行う、あるいは援助したばあい、投獄および罰金で罰せられる

大変厳しいものです(1975年)


これに対して、女性知識人たちがデモを行い、
法の改正を要求、ボーヴォワール(サルトルの伴侶)など
自身も中絶の経験があるという多くの女性が参加

 そして当時厚生大臣であった、シモーヌ・ヴェイユ氏が(あるいはヴェイルとも)中絶法を議会に承認させました


La loi du 17 janvier 1975 relative à l'interruption volontaire de grossesse, dite loi Veil, est une loi encadrant une dépénalisation de l'avortement en France. Elle a été préparée par Simone Veilministre de la Santé sous la présidence de Valéry Giscard d'Estaing.

La loi est promulguée le 17 janvier 1975, pour 5 ans à titre expérimental. Elle est reconduite sans limite de temps par une loi du 31 décembre 1979.

 

 1975年、1月17日の自己の意思による妊娠の中絶を認める法律、ヴェイユ法と呼ばれる
これはフランスにおいて、妊娠中絶(堕胎)を処罰の対象から外す法律である。
この法律は、シモーヌ・ヴェイユ、健康省によって準備され、ジスカール・デスタン大統領のもとで行われた。


この法律は1975年、1月17日に広布され、5年間は実験期間とされた。
この法が期限なしで認められたのは1979年12月31日の法による



繰り返しますが、これは Loi Veil と言われ

妊娠中絶は
  IVG interruption volontaire de grosesse

       と呼ばれます



========================

前置きが長いですが、このような状況、そのさらに
10年以上も前のことです

エルノーさんの小説はすべて自伝的とされ
自身の経験に基づいていると考えて良いでしょう



で、本編に戻りますと、とにかく
半分くらいあとからは、どうやったら中絶できるか
そしてその模様・・・凄いです!

内容は書きませんが、とにかくまずは
普通の産婦人科に相談しますが、もちろん
何かしてくれるわけではない(医者も罰せられます、免許はく奪)

それで闇で堕胎をしている女性を紹介され・・・
その辺から一気に夕べ読みました



いろいろな社会階層の問題も語られます

彼女(主人公)はRouen の大学に通っていて
しかし、実家はちいさな雑貨店を営む
milieu modeste    庶民階級(階層)の出身
でも、大学生、ということで最後は医者にも
一目置かれる、という男女、階層の問題にも
触れられています
(庶民階級から、学問―彼女はagrégation-上級教員資格を持っています
 インテリとして上の階級に上った)


終わりのほうに(フランス語はあえて、というか遠慮して引用しませんが)
こんな文章があります



私の人生の目的は多分これだろう
わたしの体、感情、思考がエクリチュールの
一部となるということ
つまり、何か知覚によって理解されるもの、そして
一般的なものとなり、わたしの存在が完全に
他者の頭脳や生活の中に溶解していく、ということだ


その前にも

これが自分の体を通して、生と死
時間、道徳と禁忌、法、などについての
完全な経験を言葉にした・・・

と覚悟を語っています(ざっと訳したものです)




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これは現在訳がでている唯一の本
これも、本当にうすっぺらくて
100ぺージくらい、のこり60ページが解説

まだ読んでいません


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この本、L'évenement  は「事件」
11月に訳がでるようです
他の作品と一緒になっているので
やはりそちらも短いものなのでしょう

==============

ところで、日本では妊娠中絶はお金は必要ですが
比較的簡単にできるようです
母性の保護、という理由があれば、ちゃんとした
お医者で出来る(事の良しあしは別として)

しかし、わたしが80年代にフランスに住んでいたときには
まだ、スイスでavorter する、とかいう話を
耳にしたこともあります

そんなに厳しい国なので、闇で行わざるを得ず
そのため命を落とした女性もすくなくないと言います


現在は、事後のピル
la pillule du lendemain 
が解禁されるまでになりました


日本では、承認はされたものの、手にいれるのは
難しいとか言われているようですね


読む前は、「第二の性」を著した
Simone de Beauvoir  シモーヌ・ド・ボーヴォワール
にノーベル賞をあげてくれ、と思いましたが
(当時はカミュ 受賞、 サルトル 拒否 など
きら星のごとく文学者がいましたが)

まあ、ボーヴォワールさんが、死後35年後くらいに
受賞した、と思ってもよいか(1986年死去)
と思ったり


とにかく、凄い内容です


=================

追記 日本語訳のほう、「シンプルな情熱」も読みました。
 年下の男性との情熱を描いており、(相手は妻帯者)
 この作品も、「事件」と同様、出来事と、それについての考察
 ー 当時の、また現在の、を描いています。

 また、この本のあとがきによりますと、他に訳が2,3
 早川書房から出されたようですが、検索しても、「事件」を
 含んだものしかでてきません。10月26日発売、となっています
 ので、すでに刊行されたと思われます。  
 
 興味のある方はぜひ
 一読の価値はあると思います


 また、アメリカではトランプ政権が任命した判事により
 最高裁で、中絶が違憲となり、いくつかの州で、法律が
 厳しくなったと、ニュースが伝えています(特に
 テキサス州)未だ今日的な問題であると
 思わざるをえません

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せっかくなので、当日の写真を追加しました ホール入り口に人が集まっています

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先日、久しぶりにサントリーホールに

イギリスの現代作曲家、トーマスアデスの
ピアノコンチェルト

席が、なんとあのサントリーホールにして、屋根が少し被ってる

一階席(泣く)


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かなり遠いです・・・




でも、演奏はすばらしく

またアンコールも、アデス風味
(はじめの浮遊感と、最後の下っていくフレーズ)
面白かった!



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   よく見えませんが、「題名のない音楽会」からのお花
   よく出演されますが、10月29日に、「ポストクラシカルについて」で出演予定




NHK FMのブラボーオーケストラにて
昨夜放送
見逃し配信が
23日の8時まであります!

放送でアデス、パシフィック交響楽団などについて
紹介がありますので、くわしくはそちらで
ちょっとジャズ風のところもあり、めちゃくちゃ
変拍子で、演奏は大変らしい・・・
角野さんのメンバーラボで楽譜を見ると
ピアノの各小節の拍子が異なっている
オーケストラとも違う拍子だったり
6分の2拍子とはなに?

それはさておき、演奏をお聞きください

20分くらい、短いです。アンコールの I got rhythm  も入っていますよ









一方、ショパンコンチェルトのツアーが
9月に全国でおこなわれましたが
なんと、その音源が、本日10月17日午前零時をもって
アップされました
ショパンの命日です




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やわらかく、エレガントで素晴らしい演奏です・・・
本選で弾けなかった、とか、もうそういうことはどうでもいい




ぜひ、お聞きください(音声のみ)









また、今夜21時から映像のプレミア公開がYoutubeで

ファンはうれしい悲鳴です

ポーランド国立放送交響楽団、やはり良いです!







どうぞ音楽をお楽しみください(上のサイトは21時以降)

追記

プレミア公開おわりました。上の画像をクリックすれば
いつでもご覧になれます

ショパンコンチェルト、やはり良いですね


(12月にCD発売とのことです―宣伝も少し 笑)



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途中があいてしまっていますが、プルダウンして最後までご覧ください。
このTF1の文章と、下にはFrance2の放送ビデオとその要約があります

本年度のノーベル文学賞は
フランスの女性作家
Annie Erneau 氏と決定

TF1の昨日の記事を引用します


Annie Ernaux, l'auteur de "La Place" et "L'Événement", est la lauréate du prix Nobel de littérature 2022.

アニー・エルノー、「場所」、「事件」の作者は
2022年のノーベル文学賞受賞者となった
C'est première fois que cette prestigieuse récompense est attribuée à une romancière français.

この名高い賞がフランス人女性作家に与えられるのは初めてである。

Le Nobel de littérature 2022 est attribué à la romancière française Annie Ernaux.
2022年のノーベル文学賞はフランス人作家、アニー・エルノーに
授与された。
Un choix annoncé ce jeudi par l'Académie Nobel depuis Stockholm, en Suède,
この選択は木曜日、スエーデンのストックホルムにあるノーベルアカデミーから発表された。

qui a salué "le courage et l'acuité clinique avec laquelle elle découvre les racines, les égloignements et les contraintes collectives de la mémoire personnelle". 
それによると、「その勇気と心理的明敏さにより、彼女は個人の記憶のなかに存在する、ルーツ、忘却、集団的拘束を明るみに出している」という

Elle est la 17ème femme qui remporte cette prestigieuse récompense depuis 1901.
彼女は1901年以来、この権威ある賞を勝ち取った17人目の女性である。

Mais c'est la première fois qu'elle est attribuée à une romancière française, les 15 précédents lauréats tricolores étant des hommes.
しかし、それがフランスの女性小説家に与えられるのは最初のことで、
フランスのそれまでの15人の受賞者は男性であった。

Le dernier en date, c'était Patrick Modiano, en 2014. Interrogée par le télévision suédois, elle a déclaré que le Nobel était "un très grand honneur" et une "responsabilité".
フランスでの前回の受賞者はパトリック・モディアーノで、2014年である。
スエーデンのテレビのインタビューに、彼女はノーベル賞は「とても素晴ら
しい名誉」であり「責任」と述べている。


このあと、マクロン大統領の祝辞、大勢の男性作家の仲間に彼女も
入ることとなった、と称賛を送っていますが
その部分がアップされません。引用できる範囲を超えたのかも

フランスはノーベル文学賞を世界で一番受賞しており
今までに17人、しかし男性が16人、だたし、サルトルは受賞を拒否
したので、16人となっており、女性は彼女ただひとりです。

(この部分は真っ白になるので、消しました)

ところで
この作者については良く知りませんので
受賞理由また、タイトルの訳が適切かどうか、こころもとないのですが
自伝的な作風で、そこには妊娠中絶(avortement ,フランスで合法化
される前の話)、30歳年下の男性との恋愛の物語、などがあるそう

現在、82歳

アマゾンに、代表作の中から
Evènement を注文しました 月末に届くそう
新宿の紀伊国屋に行けば、いろいろありそうですが・・・

小説、あまり読んでなく、問題作家のHouellebecq
ゴンクール賞の Pierre Lemaître くらいですかね




France2の放送をアップします

  

これをアップしたせいか、表示されない部分がでてしましました・・・ 記事の下に文章もほぼそのまま載っています

要約しますと
半世紀の間におよそ20作、恋愛、妊娠中絶、強姦など、普通扱われない問題を書いて文学界に衝撃を与えてきた
受賞にはとても驚いている (現在82歳です)

街の女性へのインタビュー 

彼女の村とか両親が描かれています

Elle nous renvoie à des choses qu'on a peut-être vécues, et qui sont dans le naturel de la vie", confie une admiratrice.

彼女の作品は私たちがおそらく生きた事柄を反映していて
それは人生の自然な事実の中にある、とあるファンは言っています

フェミニストであり、女性の権利の拡大に貢献してきた
「現在では男性が自分の行動を考えないといけないでしょう」

Passion Simpleは映画化され、
また、Évenement  「出来事」は
23歳で一人で中絶したことを描いています
(これも映画化。ここに誤りがありましたので訂正します、
申し訳ありません)

20年間で、ノーベル文学賞に輝いた女性はたったの17人です




Passion simiple の予告編がありましたのでアップします



  これも見られなくなっていましたので、アップしなおしました。




訳は、早川書房から1冊でているそうです。(もう1作出版の予定とか)


とくに女性にとって面白いかもしれませんね
(読みましたら感想をアップします。しかしまだ届かない・・・)

なにか???な段落の順になってしまいましたが、ともかくアップします


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おかしなことがありました

Paypay銀行なる銀行に口座があるので、確認して下さい。というメールが届き、電話しました。わたしは記憶がないので(3年前くらいという)そう伝えると、では、口座を閉じますか、はい、良いです。と返事。

すると2,3日して書留で、「取引停止通知書」が届き、あなたの口座は、「法令や公序良俗に反する行為に利用され、またそのおそれがあると認められました」という文面で、取引停止させていただきます・・・。




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これがその書面の一部です。口座蛮行、名前が続いて
書かれています。

え?これではわたしが何か良からぬことに関係していた
あるいはいる、と読めませんか?

それで電話すると、「口座を開設した覚えがない」と
申し立てると、それは第三者がなりすましで開設したと
見做され、こういう書面が出るという

しかし、事実はそうではないので、
取り消して下さい、すると
取り消し、つまり口座は復帰して、それから
取引を続けるかどうか、という問いに

もう要りません  と答えました

では、解約いたします


これで一件落着?と思われましたが
この間のわたしの誤解、あるいは記憶違いのためで
先の文書を無効にする、(されたかもしれないが)
そして顧客のほうから取引停止を申し込んだ
という書面を下さい、というと

そういうご用意はありません

それはひどくないですか?
怪しい口座に登録されたのでしょうか??


で、週末を超えて、月曜、本日
口座解約の確認、というメールが届きましたが
そこには、わたしの名前も、口座番号、支店名など
一切記されていません
誰にだしても同じ、というメールです
なぜここでは名前も省略するのでしょう???

それでわたしは怒り心頭でここに書いております



こんな銀行あるでしょうか?
たしかに忘れていた点はわたしの不注意も少しはあると思います

が、問題口座、つまり問題人物となっているのか?心配です。
それを否定する証明する文書は何も

「ご用意がない」の一点張りです


これは不備だらけの対応と思います

(ちなみに、みずほ銀行からも確認を要求するメールが届きますが、そちらは開けようとするとマカフィーが危険あり!、と警告します。もう使っていない口座なのでこうなると思いますが、顧客に不利なことばかりしているのではないか?)

おそらく放っておけば、何事もなかった
Paypayはアプリを利用しているので
何等かの関係があるのか?と気になったためです
しかし、その口座は別なので、関係ないと思えばよかったのでしょう


ほかにも休眠口座はあるかもしれません。しかしそういったものは
何十年か経過すると、国庫に収まる、というニュースは聞いたことがあります

しかしブラック口座?となるとは・・・


わたしの知識が足らないとしても
この銀行の対応はおかしいと思います

特に、口座解約のメール
私であるという証拠は、メアドしかありません

なんか、おかしい・・・

いや、お前がバカだ、という方は
どうぞその理由を教えて下さい
お願いします

とにかく、なにかの拍子に、キャンペーンとか
口座開設をするのは気を付けたほうが
よさそうです

こういう場合
記憶にない、とか言わないように 笑

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もう先月になりますが、9月19日(祭日)
神奈川県民ホールでのコンサートに行ってきました

うちは特にダンナがコロナをとても気にするので
いったい行けるのか 様々な心配が・・・

ツアーは2週間で全国11公演という、かなりの強行軍
コロナもあるし、最後まで完走できるのか?
(神奈川は千秋楽)

さらに19日には台風が日本列島を横断して、九州に上陸
福岡あたりではコンサートの中止の報道もあり

東京も朝から時折、大雨と強風
しかし、始まるころには雨もやみ、無事開催となりました

トップの写真は、席で写したもの
なんと、前から五列目!
しかしピアノからは遠く
パンフの上、右のほうがピアノ
ぼんやりと写っている人は、調律師の方です

これじゃあ、背中しかみえないな・・・

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大きなホールです


わたしも記念に、自撮り
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さて


演目は

パツェヴィチ  「オーケストラのための序曲」

     5分ほどの陽気な感じの曲

 だいたい、コンチェルトがあると、まずは耳慣らし、オケは音慣らし?で
 序曲がよく演奏されますね





そして、いよいよ待望の

ショパン  ピアノコンチェルト第一番


ご存知の方もあるかと思いますが
角野さんは
昨年のショパンコンクール
音大出身でもないのに
見事本選に出場
セミファイナルに進みましたが、惜しくもファイナルには行けず
そのため、コンチェルトを弾くことはできませんでした
(すべてショパンの曲を弾き、課題もありますが、
ファイナルはコンチェルト(1番、または2番)


それを弾くことはコンクールに出場する者、誰しもが
夢見ることと思います

あと少しのところだったのに・・・
ファンもとっても悔しく、本人の気持ちは
どれほど、と皆案じました
(もちろん、コンクールですので、勝敗はつきもの
技術だけでなく、ホール、コンデイション、はたまた審査員、など
さまざまな要素がからんでくるのでしょう)



でも、今回、30年振り、6回目だそうですが
ポーランド響の日本ツアーのソリストに選ばれたということは
その実力も認められたということ
ファンだけでなく、この機会に彼の演奏に触れた方も
多いのではないか、と






さて、当日の演奏は、もう回を重ねて、迫力と余裕
オーケストラとの息もぴったり
力強く始まり、アダージョの2楽章は
弦や菅との掛け合いが、ピアノだけ目立つような演奏ではなく
たとえば、ブラームスのピアノコン第2番のような
美しいマリアージュをみせていました
最後はもう踊るよう・・・

終わり切らないうちに、後ろから拍手がせまってきて
みなスタンディングオベーション

お辞儀をする場面は近くから満足気な表情が
よく見えました


私の席からも、演奏中は運よく、指使いは良く見え
右から横顔も時々見えました。近くの席も悪くない!



このコンサートは大阪公演は録音されCDが発売される
そうですが、彼の演奏は今のところないので
ルービンシュタインを載せておきます
非常に自然な、円熟の境地かと







また、1楽章だけですが、角野さんがPTNAの
コンクールに出場した際のピアノ伴奏による演奏があります







 これはこのコンクールに優勝する3年前のものです


さて、アンコール
実は、アンコールは毎回違っていて
「子犬のワルツ、ジャズバージョン」「木枯らし」
ガーシュインの作品、などなど
次はなんだろう、行かない人も楽しませてもらいました

今回は特別、オケと共演で
バーンシュタインの「カンディード序曲」
副指揮者の方がピアノを入れたアレンジを書いて
2,3度合わせて、今日の本番

素晴らしかった!
それに、指揮者のマリン・オルソップさんは
バーンシュタインの最後の弟子(なので小沢征爾さんときょうだい弟子となる)

バーンシュタイン自身の指揮による序曲をアップしておきます







楽しい!

でも、拍手は鳴りやまず
三度目に登場したときに
ガーシュインの I got rhythm  を演奏
生で聴くのは、調布に続いて2度目ですが
今回はなにかエレガントに感じられました

またまたスタオベ、拍手
なにか祝祭的な雰囲気


  休憩

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外の緑が美しい・・・


でも、まだ雨が少し

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第二部は
ドヴォルザークの交響曲 「新世界より」

ま、はっきり言って、前から5列はオケを聴くには
あまり適していない

チェロの重低音とか、管楽器の音色はよく響いてきて
楽しむことができました
外国のオケを聴くのは久しぶり

これも拍手とスタオベの嵐で
アンコールは2曲
その後も、メンバーの方々は少しづつ舞台に戻ってきて
記念撮影、その都度みなが拍手
和気あいあいと楽しいひと時でした



こちらが正式なプログラム
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もともとクラシックが好きで
N響の会員でした(チケットをとるのが難しいころ)
その後、フランスに行き、パリ管なども聞きましたが
オペラ座に行って
とくにモーツアルトのオペラに
はまった

で、帰国後もある程度、ウイーン歌劇場とか
ものすごいのに行きました


実は、イタリア人歌手(バリトン)の
Ruggero Raimondi  のファンとなり(フランスで大人気でした)
前回クラシックのコンサートは
このカナケンで、Raimondi さん出演の
フィレンツェ歌劇場、指揮、ズービン・メータによる
「トスカ」
Raimondi は、もちろんスカルピア男爵


それが、3・11の2日後(東北の方、ごめんなさい)
でもチケットは買ってあるし、公演があるのに
行かなければ数万円はそのまま消えてしまう
結局、公演は何事もなく行われ、快晴の日でしたが
その後、すべての公演をキャンセルして
全員日本を去ってしまいました・・・

そんなことも思い出しながらの、カナケンでした


================



翌日は横浜散策(2泊しないと帰れない―我が家の規則で)



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震災前の壁が残っているところ

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よせばいいのに、大好きな赤レンガ倉庫
飛鳥IIが停泊しています

雲行きが怪しい


で、大雨が・・・

でも雨宿りしながら、中華街へ

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だいたい、若い人しかいなかった
無謀なわたし・・・


いつものように、聘珍楼で月餅を買ったけど
めちゃ値上がりしていて、びっくり

雨に濡れたので(レインコートなど準備はしてましたが)

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上の簡単な食堂で、ラーメン!
3年振りかな?
あまり人はいなくて
おいしかったですが、中華街のは八角?の香りで
少し甘めですね
これは、夫には内緒です・・・


夜も食事はホテルの部屋で


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ちょうどお向かいにとんかつ屋さんがあって
お弁当を作ってもらいました
ご飯もおいしく、キャベツは柔らかサクサク
お味噌汁はシジミーうれしい
家庭的、かつきちんとしたプロの味


あと、初めの夜も、夫が車で送ってくれて
崎陽軒のお弁当をおいていってくれました
(なぜかアップロードできなかった)


いったい何の話?となってきましたが・・・

例のアンコールを毎回変える、というのは
メンバー向けの配信で
角野さんが言うには

春にブルーノートでジャズを演奏したときに
ジャズでは、毎回同じように弾くのは
バカ、と思われる
それで、コンサートでもアンコールは
違ったものにしたそうです

そういうところもジャンルレス

これからも楽しみです!

長々お付き合い下さった方、ありがとうございました

(またあさっても行きます、実は)
でも、そんなには追っかけできないです)


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