フランスとフランス語あれこれ(英語もちょっぴり)

フランス語、フランスの文化、ニュースなど、また日本での旅行の記録、フランスなどに在住のフランス人メル友からの便りなどを紹介していきます。 今後、フランス語の細かい説明などの記事を増やしていく予定

2018年10月


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(入口の様子。正面は絵ではなく、作品を切り絵を重ねたように奥行きをだしてあるものわりと初期のもの)

わたしの偏愛する
フランスの画家、Pierre Bonnard ピエール ボナールの
単独の展覧会が国立新美術館で開催中
すごい!日本で過去におこなわれたようですが、そのころボナールをあまり知らず
フランスで見て、そしてすごくファンになったのは
カルチャーで油絵を習いにいくようになってからと思う

もちろん、ボナールさんのように描けるわけもないですが
まず美しい色、かんたんそうで(身近な情景のように思える)
色彩で画面を構成している(と思う)

肖像画は別として、花瓶、静物の絵を描いたとして
日本画なら背景は無地でもよいようですが
西洋画はそうはいかない。後ろの空間を説明しないといけない
それがまったく無駄がなく、現実の事物で
これ以上ないほどうまく造られている

これは何度もあちこちで見た、装飾的な猫の絵  展示中


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つぎは買い求めたハガキ(あまり種類がなかった) 

 

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ちょっとわかりづらい画像であるがテーブル、その上の皿、グラス、ビンなど
そして左側の女性(マルト)、暖炉、壁など
この絵では(後半のいわゆるボナールらしい絵では、人物と背景が溶け合っている
そしてオークルや黄色は黄金色に輝いている
展示中)

きょうはなぜかハガキなどの写真が縦むきに入って、ブログ上では横になってしまう・・・(撮り直したんだけど・・・)


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これがわたしの持っている画集、展覧会の図録のだいたい
まだ2冊はあるのだが・・・

左端が2006年、パリ市美術館の回顧展の図録
このときは本当にすばらしく、ロシア(たくさんある)アメリカ(あちこちの都市に散らばっている、NY,シカゴ、ミネアポリス、ロンドン、ベルギーなどなど)
大作が多かった

それで、まあはっきり言って、ちょっとがっかりするが
ロシアに行けばよいと言うものでもなく、あんな展覧会はまたとないかしら?とおもったりするのである

上の左はデッサン集、右は川村記念美術館の時の
下は友人がわたしがBonnard好きというので、入院していたときとか
おりに触れて送ってくれたもの、ありがたい
中央の小さいものはNYの有名書店、Strand で買ってくれた


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東京の展覧会にも出品されている大作 「夏」
アルカディアのような風景と今回購入した本には書かれている
(アルカディアとはギリシャ南部の「理想郷」とされた高原地帯で17世紀以降、絵画、文学に影響を与えた。中央に裸体の女性が描かれている
前景は、日常的なピクニックの様子とも思える)



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ボナールはまた、写真も撮影し、妻でモデルのマルトさんをたくさん撮り
それをもとに絵をかいている
(マルトさんは一種の潔癖症で、一日に何度も入浴した、ボナールの絵画のテーマのひとつとなっている)

展示中


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(ネット上の画像を拝借しました)


これは今回はないが、本当に色彩の饗宴ともいうべき
室内、窓、外のマルトと風景というすばらしい作品
(もちろんパリには展示)


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パリでたくさんあった、浴室の絵のかずかず


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ネット上の画像を拝借。おこられるかな??
もちろん、パリには展示されていた

とても繊細、かつ木を左前景においた特徴的な構図
(もともと日本美術に惹かれ、日本かぶれのナビ、といわれていた)


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これがBonnardさん 画家というよりは高校の哲学か数学の先生という感じ?


去年だったか、ナビ派の展覧会が三菱1号館でありましたが
ヴィヤール、セリュジエ、ドニなど
近年、ナビ派が再評価されてきているそうです

つまり、印象派は一種の自然主義(外の風景をみたように描く)また、抽象絵画に
飽きがきた、というか疑問が投げかけられているのかもしれません
それにたいして、ナビ派、ボナールたちは、現実を再構築しているという
創造性が評価されてきている


かなり楽しめました。また展示されていた写真を追加アップなどします
なぜ横むきになってしまうのか不明・・・

ところで、今回、Bonnard さんのお姿をはじめて映像でみました
途中で、6分くらいの映写が通り道のようなところにあります
わ!見られるなんて・・・!マーグ美術館の館長夫妻らと談笑
おしゃれな美女たちと船で遊ぶ、水泳、ノルマンディーのアトリエ、
ル・カネ(最後にアトリエとした南仏の村)などちょっとづつでてきます

晩年、74歳ごろのものですが、かくしゃくとしてイメージ通り(写真から想像して)
でも、ここでは孤高、孤独というより、仲間と楽しそうに散歩したり・・・

ネット上には、その映像の一部がYouTube にありました




 1946年当時、ボナールは存命中で、マーグ家の家族とプロムナートを楽しんでいる
ほぼ1世紀にわたる、絵画の世界の証人、マーグ夫妻にとっての最初のチャンス(素晴らしい画家という意味で)
だった、というようなナレーションになっています。なぜかそのたびに少しづつでてくるところが違ってるような・・・
ああ、この1年後になくなっていますね。貴重な映像です。わたしは見とれてしまった。



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        三菱1号館の展示のときに購入したTシャツをおまけ?に
       彼はイラストレーター  (雑誌、ポスター)として出発した)
          あー、写真のサイズを落とすと画像も悪くなってる・・・ こちらのほうがキレイに映ってますね
          後日大きいサイズと入れ替えますね きょうはとりあえず

そうねえ
やっぱり、ボナール、こんなもんじゃない、もっとすごいのよー!!
と言ってしまうが、それは仕方ないですね
去年のオルセー美術館の展示がだいたい来ているようです

まあ、ボナールに関してはマニャックですので、くどいところはお許しのほど

12月17日まで
ぜひおいで下さい!
新国立のリンク
http://bonnard2018.exhn.jp/keyword/  絵がたくさんのっているページです

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Céline が、ノルマンディー地方の Fécamps  フェキャン に行ったときのおみやげを
送るわよ、と言ってたのですが、なかなかこない

で、せっかく5キロの箱を買ったから、もったいない、まだ送れるので
チーズはどう?と言ってきた
(フランスでは、料金こみの段ボールの箱を売っている。はめこんだら容易にとれないようになってるもの)
  
そりゃ有難い!うれしいけど(9月の話)
まだ暑かったりするから、dûr  なの、  Emmentahel  エメンタールとかなら
良いかも

しかし5キロって、ほんとうに généreuse  気前がよいわね・・・相変わらず

なかなか届かなかったのですが、ついに到着!

ベネディクト派の修道院があり、そこで作られているリキュール

奧の写真はその修道院 の sac 
かなり壮麗・・・

それは良いが、うわ!くさ!!
ものすごい臭いです・・・

やっぱりチーズはまだ無理だったか・・・
あわてて冷蔵庫へ(くさーい冷蔵庫となった)

かねてから彼女が凝っている、アクセサリー作り
指輪を送ってくれる、というのが最初の目的だった

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これです。キットで好きなものを入れて作れるらしい
これは本当の花と銀紙かな
かわいい!

でもわたしに少し大きいので
家にあったネックレスと組み合わせてみた

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こんな風
色があってます
でも横むいちゃったりするけど


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はい、チーズ なんて
これはヤギ chèvre  クリーミーでとってもおいしい!
On l'a beaucoup aimé!

とろけてましたが大丈夫だった

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これもおつゆがでたようになってたがOK

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Pont l'Évéque   ポン・レヴェック
ウオッシュタイプのくさーいやつです。これも bon!

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これは皆さまご存知
なんとこれが beaucoup trop fait  いきすぎで
うーん、腐る寸前。ちょっとだけ食べてます。残念。

で、スイスの固めのチーズなど一つも入ってない・・・
あれはチーズではない、とフランス人は思ってるのかも
(そりゃフランスのほうがおいしい!けど)
Les Français  pensent que les fromages comme l'Emmental ne sont pas  de 
vrais fromages, sans doute...
(ここ少し変えました。なんせフランス語がヘン!どうした私!
 ぐぐってみたら、エメンタールは削ってグラタンなどの料理に使う、そういうものであるらしい)

トップの Bénedictine  というリキュールですが
これもクサ! 特製のもので、ハーブが入っているらしい
まあ、日本の養命酒のようなもの?
とっても甘いし、これだけでは飲めません

ダンナがネットでみたら、カクテルによく使われるそうです
で、これと、ウイスキー、炭酸、たくさんの氷、ライムを絞ってのんでます
なかなかよい


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で、これじゃいつものプレゼント自慢?なので  笑
彼女のfacebook から
簡単でおもしろいフランス語のエピソードを



Discussion hier entre ma copine de 13ans et moi:
13歳のお友達との昨日の会話

Elle: J'aime trop Naruto, Bleach... ect ect'
彼女;  ナルトとブリーチが好きすぎるの・・・などなど

Moi: tu sais je ne suis pas de la même génération, je ne suis plus trop les mangas.
私; ねえ、わたしは同じ世代ではないのよ、もうあまりマンガはあまり見てないわ

Elle: Ah vous c'est goldorak et candie??
彼女; ああ、あなたは、ゴルドラックとかキャンディ?

Moi: OUI c'est ça!
私; うん、そうよ!

Elle: Ah comme mes parents!!!!
彼女; あ、わたしのパパとママと同じね!

Moi: 😤
私; 。。。。。。


(セリーヌは37歳くらいです)

まあ、年代の差はあるとはいえ・・・

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ついでに9月に長野に行き(白馬村とか)
八方尾根は雨だったのですが(長野オリンピックのジャンプ台などあるんですね)

ダンナが希望の黒部ダムの写真をのせておきます
ダムというより、周囲の山々が美しかった

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夕方だったので実際よりぼやけて写ってますが・・・
ホテルの人たちによると、なかなかお山は見えないそうです



あと、我が家のライム

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これをカクテルに入れてます
現在今年3度目の花が咲いている
2度目の花の果実もかなり大きくなりました
寒暖の差が激しいからか・・・
とにかくお天気へんてこりんですよね・・・(東京はそのくらいで済んでますが)

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ネットから拝借した写真




歌手のアズナヴール氏が、94歳でなくなりました
最後まで現役、日本の公演から帰って、テレビにもインタビューで出演
そのたった3日後、今後の公演の予定もありましたが、自宅で
眠っている間に亡くなったということです

60年以上のキャリア、1300曲以上のシャンソン
わたしが大学生のころ、またその後も
日本ではシャンソンが流行し、喫茶店やデパートでも耳にしました
ほかには、エンリコ・マシアス、アダモ、ナナ・ムスクーリ
玄人受けした、ジュリエット・グレコなど・・・よく聞いていました

2日のFransce2の放送は、特別版で
1時間の放送のうち、ほとんどを彼の死に費やしています
本当の国民的歌手


はじめのほうだけでもご覧ください

有名な曲は数々ありますが、
ラ・ボエームですかね、レコードを買って、今でもだいたい歌える
(歌詞を覚えている、という意味)
La Bohème とは
自由きままにその日暮らしを送る芸術家たち、またその生活
いわば自由な青春です

(91年のコンサートの模様)



La bohème, la bohème, ça voulait dire qu'on a vingt ans
ラ・ボエーム、それは僕たちが20歳だったということ

僕が絵を描き、きみがポーズした・・・食べるものもろくになかった
でも、みな天才だった

そして昔くらしたアパルトマンをたずねると、もうその面影もない・・・

La bohème, la bohème, ça ne veut plus rien dire du tout...

ラ・ボエーム、それはもう何も意味しない・・・

(ちなみにフランス語の表現、
Ça veut dire,  サ ヴ ディール ça voulait dire サ ヴーレ ディール
は ~を意味する、~という意味である、となります、
2つ目のは、半過去になっています)
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アズナヴールはアルメニア系のフランス人、30歳くらいから成功をおさめ
まあ、見た目はお世辞にも beau とは言えないし、小柄です
声や歌のすばらしさで人気を得たといえましょう


ところで、彼はまたなかなかの俳優でもありました
トリュフォー監督の 「ピアニストを撃て」で主演しています
それからナチスとの問題を扱った、Passage de Rhin ラインの架橋でも
渋い演技を見せています

そして、いつごろだったか日本のテレビで放送されたのをみましたが

「8月のパリ」 Paris au mois d'aout

まあ、よくある、ひと夏の恋を描いていますが、なかなか味わいのある作品
アズナヴールはSamaritaine(今はもうない中級のパリのデパート)の課長さんか何かで、妻子がヴァカンスに行っている間に、イギリス人のモデルという女の子と出会い
恋に落ちます 二人でパリをあるいたり・・・

細かいところは覚えていませんが、最後にアパルトマンの窓辺に
二人でハトにエサをやった、そのエサの袋が残っていて、ぱーっと外に捲いてやる
すると、そこで流れるのが、アズナヴール歌う、同名の主題歌


これがいいんですよー ほんとに
胸にせまるかんじ

これはアレンジも最高といわれるもの、サントラ盤ですかね 画像のみ



 
そして、こちらが老境に入って少しゆっくり目に歌うもの、味わい深い




歌詞の歌いだし

Balayé par septembre     9月の風に掃われて
Notre amour d'un été     僕たちのひと夏の恋は
Tristement se démembre   悲しくも散りゆき
Et se meurt au passé.
       そして消えていく



アズナヴールさんのコンサートはフランスで一度行きました
ニースの国際会議場のこけら落とし、ダンナの仕事の関係で招かれた
ガラコンサートでした
そのあとディナーがあり、なんとアズナヴールさんと同じテーブルに!

でもテーブルの向こう側で、わたしの隣はポンピドゥーセンターのディレクターという方
ダンナの隣がアズナヴールさん!
遠いなと思った覚えがあります
わたしはけっこうシャイなので話かけられず、でもダンナはわたしがファンだというのを知っているので、取り次いで?くれました
たしか、Que c'est triste Venise  をイタリア語で歌っていたので
なぜですか?と聞いたような。そしたら、
「わたしはいろんな言語で歌うんですよ」
とお答えがあったように思います

実際、France2の特番では、両親がロシア語を話したので、彼も堪能
ロシアではまた特別な人気があるそうです

ニースのときの写真はありません・・・残念なんですが
わたしはお着物を着ました。
当時はフランス人は写真はキライという風潮
そしてカメラも簡単にフラッシュがつけられず、Nikon も不便
いまだったら、みんなスマホで撮りまくってるでしょうが・・・笑

それから、エッフェル塔100年記念(1989年)のコンサート
(エッフェル塔の下で行われた)の際も
この「8月のパリ」 を歌ったと記憶しています
日本でも放送されました。たしか聖子ちゃんも出演したので(ドミンゴと歌ったかな)
そのビデオも引っ越しのせいでもうない

きのうはFrance2の特番とYouTube であれこれ、なつかしく曲をたくさん聞きました

Georges Moustaki  ムスタキもよく聞いていたので調べたら
もう2013年にお亡くなりでした 悲しいな

現在は、フランスで一番売れていて、世界でも人気なのは、テクノの
Daft Punk ですね。歌詞も英語で短くおなじような言葉の繰り返し
それも良いけど、昔の抒情的なシャンソンも良いですね

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