フランスとフランス語あれこれ(英語もちょっぴり)

フランス語、フランスの文化、ニュースなど、また日本での旅行の記録、フランスなどに在住のフランス人メル友からの便りなどを紹介していきます。 今後、フランス語の細かい説明などの記事を増やしていく予定

2017年06月


深志野TKさんご指摘のルモンド紙の論評(これかと思いますが)を簡単に要約して
原文と共にアップします

まずは、共謀罪法案が衆院で通過して参院で扱われること

また、安倍首相はこの法案がオリンピックを開催するためであり、かつ
2000年に採択された国連の国境を越えた犯罪条約批准のために必要であるとの
意見を紹介

その後にこの法案がすでに世界で最も安全、治安のよいこの国で
2003年、2005年に廃案になったものと内容が同じであると述べています

そのテキストを引用します(以下の日本語は要約)


Le contenu d’un texte déjà présenté et rejeté en 2003 et 2005 dans un pays parmi les plus sûrs du monde, où la criminalité recule depuis 2002, suscite de vives inquiétudes. L’opinion apparaît divisée et déplore un réel manque d’explications. Des centaines de personnes ont manifesté devant le Parlement.

以下は人権擁護協会、弁護士、ジャーナリスト、大学で教壇にある人々の意見
つまり、現在の法律で十分であるという

Les associations de défense des droits de l’homme, l’ordre des avocats, des journalistes et des universitaires considèrent que les législations existantes suffisent pour la ratification de la convention onusienne. Ils redoutent un détournement de l’objectif affiché pour permettre la surveillance arbitraire de n’importe quel citoyen opposé aux politiques gouvernementales, alors que la police bénéficie déjà d’une importante marge de manœuvre en la matière.

そして憲法の専門家である飯島氏の懸念、「憲法の最初の3原則、人間の尊重、
平和主義、国民主権」に対する脅威である、と述べています。

Inquiétude de l’ONU

Shigeaki Iijima, spécialiste du droit constitutionnel, y voit une menace pour les « trois premiers principes de la Constitution, le respect de l’homme, le pacifisme et la souveraineté populaire ».

この法案は、1925年の治安維持法を思わせるもので、当時政府は、共産主義者にのみ適用されると述べていたそうです。

しかし、実際は1930年代、40年代に人々を厳しく監視するものであり、
軍国主義の台頭に反対する人々を沈黙させるために使われたのである。
また、この軍国主義の一翼を担い、戦争犯罪の疑いのあった岸信介は安部晋三の祖父であった(、などなど)
Le nouveau texte rappelle les lois de préservation de l’ordre public de 1925, estime également M. Iijima. Avant leur adoption, à l’époque, le gouvernement affirmait qu’elles ne cibleraient que les communistes. Elles furent en réalité très utilisées dans les années 1930 et 1940 pour imposer une stricte surveillance de la population et faire taire les oppositions à la montée du militarisme, dont l’un des acteurs, suspecté de crimes de guerre, fut le grand-père de Shinzo Abe, Nobusuke Kishi – qui deviendra premier ministre en 1957. Un homme admiré par le chef du gouvernement.

犯罪は200以上の項目に上り、おかしな例を紹介(花見の件)(ここは原文割愛)

その後国連の懸念を紹介(以下の文)ここは報道されてもいますので今は要約なし
        
De ce fait, le projet inquiète l’ONU. Dans un courrier du 18 mai, le rapporteur spécial des Nations unies sur la vie privée, Joseph Cannataci, a fait part de ses « inquiétudes sur le risque d’application arbitraire du texte en raison du flou de la définition de ce qui pourrait constituer la “planification” et les “actions préparatoires” ». Il s’interrogeait également sur l’inclusion d’une liste de crimes « qui n’ont apparemment aucun lien avec le terrorisme et le crime organisé » et dit redouter « des restrictions malvenues à la protection de la vie privée et à la liberté d’expression ».
Cette lettre est « clairement inappropriée et nous protestons vigoureusement », a répliqué le porte-parole du gouvernement, Yoshihide Suga.
 安倍政権はこれに強く反論

これに対してルモンドは

Une réaction surprenante, le Japon n’hésitant pas à clamer son attachement au
respect du droit international sur d’autres sujets.

これは驚くべき反応である、日本は他の尊重という国際法の価値を
認めると、ためらうことなく主張しているのに

=====================
以上、引用したままですが、興味のある方はフランス語を読んでみて下さい

今日は時間がありませんので、不十分で用語の訳も不完全かもしれませんが、ともかくご紹介しました。内田さんの記事をご覧になれる方はそちらを)

憂慮すべき事態です・・・
フランスが絶対正しい、というつもりは毛頭ありません
でも、日本がほかの国々の意見を無視したら、ろくなことになりませんでしたね・・・

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マクロン大統領は、閣僚の公費疑惑もありましたが、とても順調
国民議会(日本の衆議院にあたる)の選挙、
第1回投票(昨日、6月11日)でも圧勝の勢い

先日のイギリス、マンチェスターでのコンサート会場テロを受けて
マクロン大統領は、さっそく7月に期限のせまっている、
l'état d'urgence  緊急事態
11月1日まで延長、さらに捜査の権限を追加しました


日本でも「テロ準備罪」法案が出ていますが、どうもよくわからない。
フランスの法案をちょっとみてみましょう


わたしは法律の専門家でなく、フランスの捜査の一般的な条件なども
わかりませんが、France2のニュースで変わった点を
わかりやすく説明
(5月25日放送)


まず、大前提として、新しいテロ対策法 une nouvelle loi anti-terroriste  の施行が予定されており、これから審議
首相が演説
主な目的は、大規模な文化、スポーツなどのイベントにおける
 人々の安全を確保するため

今回追加されたもの
 1 緊急事態を延長
 2 緊急事態ですでに行われている手段を一部取り入れる →
       自宅待機(外出禁止)  assignation à résidence
       当局による捜索  perquisitions administratives
       荷物や身体検査  fouilles systématiques
                      (大勢の人が集まる公共の場において)
      これらを常時、全国的に行う、とする

もちろん、これが市民の自由を阻害する恐れが多分にあり、監視、警戒が必要
また議員の責任ある態度が求められるとする意見もいろいろ(人権団体の弁護士)


 ここにいたる経緯  2015年1月のシャルリ・エブド事件以来、どう変化したか
              これらの法案はわれわれの自由にインパクトを与えている

 1 2015年1月
    警察は司法の許可なく、必要な場合、個人の自宅を撮影、また通信を
    傍受できる

 2 2015年11月(パリの同時多発テロ)
    発言や、交友関係が問題視される人物に自宅待機を命じることができる
     (司法の許可不要)

 3 2016年3月
    公共交通の職員が(国鉄、地下鉄)乗客の荷物検査、身体検査(空港のよう
    な)を行うことができる

 4 2016年6月
    警察、憲兵は、正当防衛の場合だけでなく、殺人を行ったばかりの
    犯人には武器を使用できる、また深夜の家宅捜索が可能

 5  2016年7月(ニースのテロ後)
    デモ、集会などで安全が保たれないと当局が判断した場合、禁止となる

新しいが可決されれば新しいテロ法となり
緊急事態はおわりとする
=====================

日本との違い、といっても感想の域を出ませんが

 1 法律に明確に示されている(ように感じられる) 警察、当局の権限も
   明らかにされている

 2 「共謀」の観念はとくにありません。2番目、交友関係(たとえばイスラム過激    
   主義者との行き来がある、など)くらい

 3 現に何度もテロが起こっているフランスでの話
  日本では、オウム以来、テロらしきものは起きていません
  (イスラム関係のテロは、最近はシリア空爆に報復するものが多い)

 4 政府の主張する、パレルモ条約批准のため、は事実でない
  (法案は、マネーロンダリング、暴力団の資金などに関係する
   経済的なもので、テロなどの「思想犯」とは無関係、ということ)

では、この法案は何のために必要?と疑問を投げかける人が
出てくるのも無理はありません
だいたい法務大臣の答弁もぜんぜんはっきりせず、非常にあいまいです


また、一般人は対象にならない、かどうかが問題になっていますが
一般の市民が、政府の方針に異議をとなえて、たとえば原発反対、
特定の法案に反対のデモ、集会をしたらそれはどうなのか?
あらぬ嫌疑をかけられることはないか?
表現の自由、個人の自由が大きく損なわれるかも知れません
だれが一般人なのか?それがわからないし・・・

さらに、ある法務官僚が答弁していましたが、
「その人の周辺、周りの人々も問題になる」
つまり、問題があると思われる組織に属している人の周辺も捜査の対象に
なるというような(言葉をはっきり覚えていませんが)件がありました


「周辺も関係がある」という言葉を聞いて、わたしはあることを思い出しました。

それは亡くなった父の話

戦前には、「特高」というものがありました。これは思想犯罪を取り締まった警察です

わたしの父は第2次世界大戦中に学生時代をすごしました
共産主義者ではなく、オールド・リベラリストです。(共産主義は一種の理想主義で、若い者には良く見えるかもしれない、とも言っていましたが)
その父が、あるとき友人の本を一冊借りたそうです。
その人の家には、それこそ、「山のように本が積まれてあった」そうで
彼は共産主義者だったよう。そのため、父は、戦争が終わるまで
ずっとその一冊の本のために特高につきまとわれたそうです
(戦後になって、最後にその特高である人物と会ったとき、「あんたどうする?」と父が聞いたら何も答えなかった、とか)

なんの行動も起こしていない人が監視されたら、それこそ恐ろしい社会です
表現の自由、政府や政治の批判が自由にできなくなるような世の中がきたら
困ります。民主主義国家とはほど遠い状態です
現に、国連や、ペンクラブから政府に再考を促す意見が相次いでいます

フランスの警察、当局の権限はたしかに強化されましたが、現実に起きている
テロを考慮してのことです

また、日本とは違い、国境がほとんど陸続きですので事件も多く
フランス滞在のはじめには、デパートの入り口で「バッグの中を見せてくれ」と
いわれたこともあります。抗議したら、数ヶ月前に爆弾テロがあったとのこと
私たちはまだ日本にいたので知りませんでした。もちろん形式的な検査
ルーブルでは、9・11以後、空港のような荷物検査がすでに行われています

===================

現在の法案について
いろいろな懸念の根底には、
1  安部政権の戦前を良しとするような憲法改正の方向性があるかと思われます
  国民主権の文言を憲法からなくす、など到底信じられないことです
  中国人のコメンテーターによると、自民党の憲法草案は
  
  中国の憲法
                  によく似ているそうです・・・!

2  今回もそうなのですが、とても十分とはいえない審議
   (何も説明しないで通しちゃおうという)で通過させるにはあまりに重大
   重要な法案です。法律の内容を明らかにして審議するのが政府の責任である   
   はず

まー、なんか心配ですね・・・
一方家計学園や文部省の問題も知らん顔です
こういうこと書くと、そのうちつかまるのかしら・笑
  

  ともかく内容も目的もはっきりしない(目的ははっきりしてる??)法案に
  反対です!


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追記はながくなりすぎるのでカットしました。また別の機会に。








        
     
         




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Céline が、友人にキャンピングカーを譲り受けたことは前回書きました
これは動かないので、まあ小さな別荘みたいなもの

で、彼女はPascal と二人で、bricoler  ぶりこれ
内部を改装中、ほぼおわったようです

フランス人は日曜大工が好き!
職人さんに頼んだら、お金がかかる、待たされるなどありますが
とにかく好きみたいです
好きな人を  Il bricole!  彼は日曜大工をする   と言う風に言います
名詞は bricoleur    ブリコラー

トップは水回りでしょう
あ、これはリフォームの前かも

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棚と鏡(みればわかるけど)


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生活必需の・・・。
ちなみにフランス人は多くの場合、家に人を招くと最初に全部の部屋を
お客に紹介してみせてくれます  日本ではあり得ない習慣

Ils nous reste tout de même les finitions, mais le plus gros est fait :)
それでもまだ仕上げが残っている、でも大部分は終了


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facebook によると ここも Normandie の Fecamps フェキャン
ノルマンディーは観光地が多いですね

もちろん犬もお供

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仕事が終わってひとやすみ

Enfin une journée sans travaux :)
やっと、仕事(工事)なしの一日


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カラーリングして、カーリーヘアに
乙女になってます。似合いますね


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釣りですね


ところで、キャンピングカーは狭さの問題もなくはないよう・・・

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ベンチ式のベッド、中にはパイプ椅子を収納?


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ここに誰が寝るって?

J'en connais un qui va dormir sous l' auvent, avec Bandit!
(直訳) ひさしの下に、バンディ(ワンちゃん)と寝る人を知ってるわ!

un  は  un homme を受けてると考えて、つまりは
Pascal のことです

なんか、風が強くてうるさかったとか
自動車ですから一般の appartement より壁が薄いかな

でも

Pas un poil de vent cette nuit. Enfin un bon dodo qui m'attend, sans avoir la sensation d'être sur un bateau en pleine mer....

全然風が今夜はない。やっとドド(お眠りー子供の言葉)が待っているわ、
海の真っただ中で船に乗っているような気分はおしまい・・・

ネコちゃんもいっしょ

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ところで下の写真は5月の28日付でアップされているもの

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これもノルマンディーの Etretat  エトルタ
白亜の絶壁と奇岩で有名

いったいどれだけ vacances が・・・
まあ、これらのノルマンディーの名所は、ルーアンの辺りからは
1時間で行けるのと思われるので、近いのですが
もう海辺なんてうらやましい・・・!

わたし、学校は7月末までバッチリあります・・・長すぎでは??
(先生がそんなこと言っちゃダメ?)


=============

追記
彼女のfacebook に、髪型いいわね  J'aime ta coiffure.   とコメントしたら
メールが届きました
ヴァカンスは3週間だそう!

到着ほやほやのメールを引用しますね

Nous sommes actuellement en vacances à la caravane à Saint Pierre en port. 
わたしたちは今ヴァカンスで、サンピエール アン ポーのキャンピングトレーラーにいます

 Nous y restons 3 semaines. 
わたしたちはそこに、3週間滞在します。

Nous avons avancé les travaux.
工事(リフォーム)を、はかどらせました。(進めました)

食事はどうしているの?近くにお店はある?などお返事を書きましたが

3週間!!   フランス人になりたい!

追加の写真です

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ちょっと大きいですが、キャンピングカーのところはこんなに広い!
(ちなみにフランスは今暑く、キャンピング場はいっぱい、とか)



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みなさんでお散歩



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きれいな夕暮れですね・・・
わたしたちも、一度 ブルターニュですばらしい夕焼けを見ました


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