
最初に言いますが、わたしは「ハルキスト」ではありません
村上春樹氏、(というのがいいのかな?)の小説は半分くらいしか読んでおらず
発売の日に並ぶどころか文庫になったらやっと買う、(又はブックオフ)のクチです
ところで(ところが?)先日この本を書店でみて買いました
これも文庫ですが出たばかり
写真がすばらしい! 謹厳な感じに映っています(わたしの感想ですが)
アラーキーのポートレートはその人の内面を表現しているので
実際そういう人なのでしょう
(あるミュージシャンのを見たら、ファンしか知らないような感じに写っていたので
その時、アラーキーのすごさがひしひしとわかりました)
面白かったです。かなりトラウマ的なところもあったけれど
なにしろ日本ではなかなか評価されなかったから
小説を書こうとする人でなくても仕事に対する姿勢というか
参考になるかと
もともとアメリカの小説を原文で読んでいたということなので
影響が強いのでしょう
わたしはそうわからないのですが、たとえば
ポール・オースターなんかは、主人公がとんでもない出来事にまきこまれて
サスペンスに満ちた展開となる・・・まあ似ているかも
日本の小説家で彼が評価し言及しているのが
村上龍(わたしはこちらの大ファンで、はまってました
でも、もう書いてくれませんね。映像を見ているような圧倒的な描写力、
ぞくぞくする文体、しびれます)
それから中上健次(中上も大好きではまってました)
あとは夏目漱石 ・・・ 好みは一致です
漱石と村上春樹は、なにをしたら良いかわからないという若者
(だいたいの若者はそうです)が出てきてうろうろするところが似ている
前に英語の先生にそう言ったら、「そういう人物は他の小説にもあるわよ」
そうかな? でもフランス語のWiki を見たら似たような意見が出ていました
漱石の文章はいまでも読みやすく(猫はいろいろな知識が必要ですが)
明治の文豪とは思えないような新しさです。
村上春樹も読みやすいので、その辺が・・・あるいは?という
村上作品はおもしろくてどんどん読めるのですが、そこが物足らないというか
でも、2年前のノーベル賞がフランスの Modiano という人で
ひとつ読んでみましたが、やっぱり似ていて、読みやすく(フランス語です)
探偵小説仕立てになっていました(ゴンクール賞の作品)
でも、これなら村上春樹がもらってもいいんじゃないの?と思いました
それから、日本の他の小説(誰のとは言いせんが)弟や友人のお勧めを読んでも
いまひとつピンときません。で、村上作品は
ファンタジーだ、時代というものが関係がない(そうとも言えないものもあるけど)
などと文句を言いながらも読んでいるので・・・
ひょっとして、一種のハルキスト?と思ったり
読んだうちでは
「ノルウエーの森」は良く出来た青春小説(昔読んで、映画が出たので再読)
あとは「海辺のカフカ」が好きかな 「ねじまき鳥・・・」も悪くないです
ところで、北野監督がフランスの勲章を受章するそうですね
すでに数々の賞をもらっておられますが今回は最上位の勲章
フランスは勲章を出すのが好き、とも言えますが
北野映画のファンとしては喜ばしい!
この間、学生さんに余談として以上のようなことを話しました
女子学生にお薦めなのは
「キッズリターン」 「菊次郎の夏」
「ドールズ」ですかね
(「ドールズ」は女子が出てきますね この辺は健康問題がなかったので、映画館で見ました )
あと 「あの夏一番静かな海」 もよいかも
ちなみに、アラーキーの写す北野監督は
どことなく不安げに見えました(テレビで見たので、紙の上では見ていませんが)
それとも、シャイなのかな?
(おしゃべりばかりで情報はなく、失礼)
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