
ジャクソン・ポロックはアメリカの画家
アクション・ペインティングの画家として知られ
代表的な作品はドリッピング(垂らしこみ)と呼ばれる
絵具を画面に散らした躍動的な作品
上の写真は開催中の国立近代美術館のポスターを写したものです

こんな風
公式サイトはこちら

初期の作品から最盛期、また晩年(44歳で交通事故のため死去)まで
たどることができます。(1912-1956 最高の作品は50年前後とされている)
ネイテブ・アメリカン(かつてはインディアンと呼んでいた)の芸術の影響
シュールレアリスム、ピカソ、ミロの影響 などが顕著な作品も
そういったなかで黒い線が重要な位置を占めているのかなと
思わせるところがあります
そこから、まったく自然の何をも表さない
抽象 に至るには どんな飛躍があったことか
ドリッピング、ポーリングという技法を駆使。
キャンバスをイーゼルに立てないで
(まあ、巨大なものは壁にたてかけたりしますが)
床に置き、
その上からペンキ(絵具でなく、ペンキを使ったそう)を
刷毛、スティックなどにつけてたらしたり、缶から直接流す
砂やガラスの破片をまぜて置くこともある・・・会場のビデオで
ポロック自身が語っています
そうしたことが アクション ペインティング といわれる
(今回会場では、この言葉はあまり見られなかった)

直接ネットからの画像 検索するとでてくる
No16

実はこういった代表作を多数みられると期待していきましたが
大作は2,3点・・・
一番上の展示されている作品は
「インデアンの赤」の上に 白 がドリッピングされています
赤はレンガのような渋いきれいな色です。土の色の感じ
黒は主にポーリング
ポーリングとはペイントが線になって流し込まれている
それに対して、ドリッピングは滴るという意味
点々と模様を作っているところがそうです
一見偶然にまかせたようですが、
緻密な計算にもとづき、リズムを作り出している、という説が
今は一般的のよう
はじめてポロックを見たときほどの衝撃はなかったのですが
みているうちに、線と点が躍動して、画面の中に生み出される
空間 を感じられました
やはり素晴らしい

展示のもう一つの大作(MOMAのサイトから拝借)
白と黒のリズムを感じさせます
作品の写真を撮影できないので
限界があるのですが
以下のサイトは Pollock-Krasner Fondation
この展示にも入っている
「綿を摘む人たち」 Cotton Pickers 具象作品
Self Portrait (彫刻作品)
も載っています(5ページあり、プルダウンして下さい。1ページに数作品あり)
作品の下にいちいちコピーライトの印がついているので遠慮しました
会場では
一室にビデオがあり、
モノクロ映像で床にペイントを刷毛でまき散らしている様子
またカラーで、ガラスに制作している様子が紹介されています
モノクロはポロックの力強い動きを見ることができ

カラー作品では
ガラスを下から撮影しており、作品が完成されていく様子が見られます
全体がブルーなのですが、おそらく戸外で撮影され、
空の青と思われる
うつくしい効果を生み出しています
まさにアクションの過程を映し出している!
興味深い ーー 作品としても面白そう

多分これです
上にも書きましたが
ビデオはポロックが語っていて英語です
あまりに音が小さく、聞き取りづらい
字幕もないのが残念
土日は混雑という話も聞いたので
水曜日の午前中に行きました
昨日に限って言えばあまり人出は多くなく、ゆっくり見られました
白人のアメリカ人と思われる人も多く来ていました
付け加えますが
黒い線が白地にドリップされただけのものもあり
日本人には墨絵とか 余白の美の感じも与えます
文字のように感じられる作品も(一緒に行った友人の意見)
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ところで・・・
大作を一堂に見る、というのは
無理なんですかね?!
MOMA での過去の展覧会の模様がYoutubeにありました
会場にあったビデオもちょっと出てきます
どうも最近の展覧会は期待ほどでなく (期待のしすぎか?)
セザンヌ展も行く予定ですが
「世紀のセザンヌ展」はパリ、ロンドン、NYでのみ開催
東京は遠すぎるのか?
以前の「日曜美術館」で見たのみです・・・
ま、そんなことを言っても仕方ありませんね
常設展も見ます
最近はF.ベーコンに出会わない
でも良い作品を所蔵していますね
まだまだ会期があるので
ぜひ行ってみて下さい
やっと春らしくなってきました
迎えの北の丸公園の桜も開くでしょう
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