
Tokyo! のメルドを監督した、Leos Carax の1986年の作品。
久しぶりに見てみました。DVDは発売されていないようで、ビデオ。
ギャングの仲間であった3人は、昔の借金が「アメリカ人」と呼ばれる女性にあるらしく、まず、Alex (主人公=メルド、の Denis Lavant が演じています)の父親が謎の死をとげる。
恐怖にかられた、仲間は、Alex が手先が器用なのに目をつけて、愛のない男女のセックスにより感染するという恐ろしい病気を治療できる、というウイルスを製薬会社から盗もうとする。
時は近未来、ハレー彗星の接近によって、地球は異常な暑さに襲われている。
ミステリーの形をとりながら、Alex は、この仕事を引き受けるが、仲間の一人、Marc (ミシェル・ピコリ)の若い愛人、Anna に一目惚れする。
Anna は、とっても若い、その後スターとなったジュリエット・ビノシュが演じている。 ピコリは、わりとブルジョワの紳士を演じるのを見たことが多く、こんな悪役も演じるのだな、と。
Alex は例の、全てを憎むような目つき。
ある雑誌で、今回のTokyo に関してですが、カラックス監督は、Denis Lavant の、しなやかな肉体を撮影するのが、とても気に入っている、とのこと。
ギャング映画の体裁は取っていますが、アクションなどはあまりなし。
見るとすぐに、スタイリッシュ、というのとも違う、赤と青を基調とした、独特の画面構成にひきつけられます。Alex が踊ったように走るところとか、真上から撮影された場面とか、クローズ・アップの多用。
you tube に予告編(英語の解説と字幕つき)がありましたので、載せておきますね。雰囲気がよくわかる予告編です。
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ところで、ある雑誌によれば、Mauvais Sang のタイトルは、ランボーの「地獄の一季節」の中の詩に由来するとか。いわば、ろくでなし、の先祖を持つ人間、ということでしょう。
最初の一節を引用しておきますね。
J'ai de mes ancêtres gaulois l'oeil bleu blanc, la cervelle êtoite, et la maladresse dans la lutte. Je trouve mon habillement aussi barbare que le leur...
僕はゴールの先祖から、青と白の眼、狭い頭蓋骨と戦闘における不器用さを受け継いだ。僕の着てるものは、彼らのと同じくらいに野蛮だ・・・
gaulois とは、 Gaule=ゴール=ガリヤ、つまりローマ人が、フランスのことをこう呼んでいたからです。
今でも、フランス人は彼らをご先祖様と信じていて(ま、一種の伝説。実際は、ガリヤ=ケルト人といったほうが分かりやすいかな。と、ゲルマン人、ローマ人の混血したのが、フランス人。もちろん、フランス人自身も、ドイツがかつて考えたような意味での、フランス民族、などということは言いません。
また、小学生は、今でも、 Nos anscêtres, les Gaulois...
「我らがご先祖、ゴール人・・・」 Nos anscêtres, les Gaulois..と暗誦させられるみたいです。(もう今は止めたかな・・・?
かなり脱線しましたが、「汚れた血」、機会があったらぜひ見てみて下さい。
Denis Lavant もなかなか魅力的です。
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