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先日野川散歩中に、清流出版の社長さんにお会いして(以前の住居の隣人)ロメールで盛り上がったことは書きました。(「満月の夜」の項)
 
それで、早速 
中条省平著 
決定版!フランス映画200選」(2010年)をお送りいただき、読みました。ご紹介させていただきます。
 
とってもおもしろい本です。
映画の黎明期から現在まで、読みやすくまとまっており、各ページに
「ワン・ポイント」として、監督、俳優さんの紹介が載っており、これもとても参考になります。
また、この本の良い点は、いわゆる芸術的なものだけでなく、
「レオン」や「グラン・ブルー」「アメリ」などの良く出来たエンタテイメント系の映画も出てくるところ。
 
はじめパラパラとめくった時は、ああ7割くらいは見ているかな、と思いましたが、半分強でした。
その理由は
1見たくてもおいそれとはソフトのない昔のもの。
2監督(あるいは俳優)によって、気に入るとそればかり見る傾向にあるので、出会う機会のない監督のものは見ていない場合が。(ロジェ・ヴァディムなんてほとんど見たことがない)
3アラン・ドロン出演の、フィルム・ノワール系の映画はどれを見たのか、記憶が不確か。
 
などです。
 
わたしの好きは監督は、まずジャン・ルノワール
「大いなる幻影」はもちろんのこと、ゾラ原作、ジャン・ギャバン主演の
「獣人」もみました。なんといっても「ゲームの規則」が良い!
巨匠の名にふさわしい。
 
それからヌーヴェル・ヴァーグのゴダール
ゴダールは、絵画で言えばピカソのように好きか嫌いかを超えて、まず見るべきものでしょう。
「勝手にしやがれ」を教室で大画面で学生さんたちと見るまでは、ジャンプ・カットの面白さもよくわかりませんでした。やはり大きな画面で見るべき・・・。好きなものと言えば、「男と女のいる舗道」(センチメンタルな邦題)ですね。原題はVivre sa vie  中条氏が解説しているように、「自分の人生を勝手に生きる」というような意味です。アンナ・カリーナが素晴らしい。
 
ちなみに、ゴダールを劇場でみたのはそれでも10年くらい前になりますが、
「ワン・プラス・ワン」
ローリング・ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」のレコーディング風景と、レーニンだったかの引用。ブライアン・ジョーンズもまだ参加しています。これはいわゆる5月革命中に撮影されたもので、最後の海辺のシーンが圧巻。Sous le pavé il y a la plage とは、5月革命でおそらく一番有名な落書き。学生や労働者は機動隊に舗道の石をはがして投石しました。(この大きさは半端ではありません。見えているのは一部で、直方体に縦に、中に長い) これがpavé 。 パリの地面は実は砂地です。
いままである体制をはがすと、自然が蘇ってくる、自由がある、というような意味。 
 
「はなればなれに」 これも楽しい映画でした。(白黒)
 
フランソワ・トリュフォー
「突然炎のごとく」これもいやに凝ったタイトルですが、原題はJules et Jim.   二人の男性の友情の物語、と原作では言っています。(かなり前に読みました)「大人はわかってくれない」もちろんです。
 
ちなみに、娘が4歳くらいの時、はじめてテレビの映画を一生懸命見て、最後に泣いたのが「野生の少年」。フランスでの出来事。
 
ご存知と思いますが、この映画のほかにもトリュフォー監督は出演していて、スピルバーグ監督の「未知との遭遇」の科学者が彼です。
 
ほかに好きなのは「アメリカの夜」。トリュフォーの混沌として、楽しい世界が詰まっているから。これが載っていないのは残念。
 
エリック・ロメール
もちろんのことです!
「緑の光線」の続編の感じのある「秋の恋」
 
ちなみにロメール作品は、最近渋谷のツタヤに行ったら、かなりたくさんおいてありました。(250円くらいでヤマト便で返却することも出来ます)
 
ジャック・ベッケル
作風はいろいろですが、シモーヌ・シニョレ主演の「黄金の冠」
泣けます。
 
そのほか
シャブロルクルーゾーなど、人間心理をえぐるような作風。
ルイ・マルも良いです。
 
フランス語の映画、ということで、コスタ・ガブラスキエシロフスキルイス・ブニュエル監督の作品についても語られています。外国人監督。
 
また、女性監督のアニエス・ヴァルダの作品も夫のジャック・ドゥーミ(シェルブールの雨傘)と紹介されているのはうれしいことです。彼女はジェーン・バーキンのインタビューのドキュメンタリーも撮っています。
 
あたらしいところでは、クラピッシュが好きですが、「青春シンドローム」
(「スパニッシュ・アパートメント」のロマン・デュリスのデビュー作)、「猫が行方不明」なんかが好き。(載ってません)
 
もちろん、ベネックスベッソンなども好きな監督ですが最近はあまり制作していませんね・・・。
 
「アメリ」で相手役を演じたマチュー・カソヴィッツが監督した「憎しみ」も良いですよ。
 
まあ、キリがありません。ぜひとも実際に本を手にとって、あ、これは見た、あ、これは載ってないの?などと思い出すのも楽しい。わたしは元から映画好きというわけではなく、文学にくらべて二次的な芸術と思っていました。フランスでフランス人と話すのに絶好の話題。それからいろいろ見たものが多いです。
リヴェットとアラン・レネを意外に見ていないので、これから見たいと思っています。
 
清流出版のHPを。ほかにも映画の本がたくさん出ています。
(この本は少しプルダウンして左の欄に載っています)
 
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